2010/11/28

非常に楽しい話が聞けました

先日「すぎなみ本の帯アイデア賞」の審査会でご一緒させていただいたコピーライターの松塚しのぶさんに、とっても面白そうな展示を教えていただきました。
鎌倉で開催中の「ポーチ展」という展示です。
16名のイラストレーターの方々がデザインしたポーチが飾られているそうで、早速観に行ってみました。
会場は小町通りにある「Happy Go Lucky」というギャラリー。

中に1歩入ると壁一面に同一規格のポーチが飾られていて、それぞれにイラストレーションが描かれていました。1人の作家さんが2〜3種類手がけているので、結構なボリューム!
しかも平面じゃなくポーチ…ということで、裏&表と楽しめました。

DMの上田三根子さんの絵もかわいい!

帰りに改装中のミルクホールの様子もチラリと観て来ました。
夏に行ったときはほとんど更地でしたが、すでに建物全体は出来上がっていて来月の新装オープンに向けて内装を整えているところでした。

おなじみミルクホールのささめやゆきさんの看板。今日は裏側をパチリ。

ここから先は友人と一緒に都内に移動して展示を2つ観ました。

1つ目はペーターズギャラリーで開催中の「トリトリドリ」
三溝美知子さんやかぶらぎみなこさんなどのイラストレーターさんが参加している「鳥」をテーマにしたグループ展です。
鳥のさえずりが流れる会場では、バードウォッチングするようにたくさんの鳥の絵を堪能できました。1階から2階にあがる階段横の壁にはすごい数の鳥の絵が飾ってあって圧巻!!

横長のDMもトリがいっぱいでかわいい!

2つ目はHBギャラリーで開催中の「Festival」
NHKのハッチポッチステーションでおなじみ藤枝リュウジさんの個展です。
こちらも松塚しのぶさんに教えていただき知りました。

栃木県足利市にある「ココ・ファーム・ワイナリー」の収穫祭27周年を記念した今年のワインラベルを藤枝リュウジさんが手がけられていて、その原画を紹介するという展覧会でした。
会場でそれを知ってビックリ!「ココ・ファーム・ワイナリー」の収穫祭は、子供のころ両親に連れられて行ったことがあります。
ぶどう畑の斜面にみんなでレジャーシートを引いて美味しいワイン(子供はぶどうジュース)や料理を食べた思い出が……。
そんな楽しい収穫祭も、もう27周年になるのですね。

藤枝さんの手がけた今年のラベルはこんな感じのステキな赤ワイン用と白ワイン用に仕上がっていました。

夜は青山ブックセンターで開催された祖父江慎さんのトークイベントへ…。
こちらの2010年の「TDC年鑑」発売を記念して、アートディレクションを担当した祖父江慎さんが完成までの制作秘話を語るというものでした。

祖父江慎さん、高校生の頃に友達から借りて読んだ「伝染るんです」のはじけた装丁デザイン等で、お名前も知らないうちから自然とファンになっていました。
「本って中身だけでなく、それ以外の部分にも面白い事がたっくさん詰まっているんだよ〜」ってことを初めて意識させてくれたのが祖父江慎さんでした。

そんな祖父江さんの生トークが聴ける!ということで楽しみにしていたイベントは、最初から最後まで楽しく笑いの絶えないものでした。
大日本タイポ組合のお2人が、祖父江さんに質問をしていく…という流れだったのですが、とにかく祖父江さんの引き出しが多くて「へぇ〜!」って驚くことばかり。
表紙だけでも独特のこだわりや文字の秘密、それからすごーく手間のかかる遊び心がいっぱい詰まっています!

例えばこの表紙の右上のシリアルナンバー。

本が完成してから、祖父江さん&スタッフの方による手作業で1冊1冊入れたものなんですって!
業者さんから専用の穴開けパンチを借りて来て…ガシャン、ガシャンと1冊ずつ穴を開けて行ったそうです。

「全部同じ本」が、この番号が入ったことで一気に「たった1冊の本」に大変身!
(現に、売り場ではみんなが「自分だけのたった1冊」を求めて楽しく本を選んでました。)

しかもこの番号、書店さんから返品されて再出荷された際にはカバーを新しいものにかけ直してスタンプバージョンに変更するんですって。
これによって、その1冊が「初回出荷されたものなのか、再出荷されたものなのか一目で分かるシステム」なのだそうです。
本の再販制度まで巻き込んで繰り広げられるすばらしい祖父江さんワールド!

この話を含め、表紙のフォントの話や使ったインクの話など盛りだくさん!気付けば表紙の話だけでイベント時間の半分近く経過していたのにも笑いました。そこから駆け足で中のページのステキ話です。

例えばこのページ……。
紙じゃなくて1ページ全部「寒冷紗」なのです。
祖父江さん曰く「寒冷紗に敬意を表したページなの♪」

それから前見返しなんて「紙の取り都合でサイズが合わなくて♪」というお茶目な理由で3センチ近く足りなかったりします(笑)
トークショー終了後のサイン会では、その寸法が足りない見返し部分にサインをしてもらいました。

こーんなかわいい妙な生き物…。

ページをめくるとなんと下にもサイン!
目が開いてます!パチリ!
サインにも、ほんのひと工夫を忘れない祖父江さん、ステキだなぁ…。