2011/05/26

色々あっての、このコック

新刊「コックのぼうしはしっている」は明日27日あたりから順次店頭に並び始めます。
みなさま良かったらぜひ手にとって読んでみて下さいね。

このお話にはタイトルどおり「コックのぼうし」が登場します。
…ですが、今日はそれよりも先に主人公のコックの方を紹介したいと思います。
この時にもチラリと触れた「あのコック」です。

過去のシリーズ2冊に登場した「調理器具に振り回される、気弱で優柔不断で心優しいお人好しのコック2人」とは全く程遠い今回のコックの顔つき……。
もう見たまんまなので先に言っておきます。店1番の問題コックです。


どういった問題コックなのかはさておき、なんでこんなコックを描くことになったのか……。


毎度おなじみ「まちでいちばんにんきのレストラン」には常時10人のコックが働いています。
そして表紙&裏表紙を描くにあたって……

“1枚の絵の中にコック10人&料理長1人を描こう!”

1作目の「まないたにりょうりをあげないこと」の時から(勝手に)そう決めていました。

当時のラフもこのとおり…10人+料理長が全員そろっています。

さて、ようやく原画も完成→印刷されて書店に絵本が並んでからだいぶ経ったある日のこと。
大変なことに気がつきました。

ひ、1人足りない!!!!!

なんど数えてもコックは全部で9人しかいません。
なんで途中で気がつかなかったのか今でも謎です。

調べてみると、どうやらいないのはセンターに分け目のある…
このコックでした。
トキスデニオソシ……
もう今さらどうすることも出来ず、仕方なく「本来は10人いますが、この時はたまたま1人だけどっかに出かけてるんです」などと自分や他人に言い聞かせる日々が続きました。

さて、それから1年後。
「今度こそ10人描くぞ!」と挑んだのが2冊目のこちらの表紙です。
ラフはもちろん、下描きから何度も点呼をとって人数確認。
原画が仕上がってからも最終点呼をとってちゃんと10人いるのを再確認。
ご覧のとおり、ようやく全員が登場しました!祝10人!

安心して原画の入稿を終えた数日後のこと。担当編集者さんから緊急メールが届きました。

「たいへんです。1人だけ指が6本描かれてました!」

メールに添付された画像を開くと、ああ本当…(涙)

大変申し訳ありません(>_<)

ひたすら謝りながら、ふと気がつきました。
おや?この見覚えのある髪型……


またこのコックだ!

この時は、間一髪で印刷前に気がついたので修正されています。
(ちなみに印刷屋さんがデータ上で修正して下さいました。感謝!)

それにしても偶然とはいえ、2回とも同じコックによるハプニングです。

「もしかしたら作者の私も気付いていないだけでこのコック…なにかあるのでは?」

と思い始めたのが去年の夏のこと。
そこから編集者さんと「今度はこのコックを主人公にしましょう!」という話になり、予想もしていない流れで3作目の主役が決定。


1冊目の裏表紙で忽然と姿を消していたことから「きっとどこかでサボっていたに違いない。大事な時にもいないなんて、おそらくかなり不真面目なコックなんじゃないか?」ということで今回の問題コックは誕生しました。


ウヘヘヘェェ〜♪

…ということでずっと前からこのレストランに紛れ込んでいた「とんでもないコック」の絵本、間もなく発売です。(詳しくはコチラの講談社「絵本通信」のサイトにて)

そうそう、このコック。
ちゃっかり「キャベツがたべたいのです」の中にも紛れ込んでいるっていうウワサです。

お手元に「キャベツがたべたいのです」がある方へ……。
ページのどこかで、センターに分け目のあるコックを見かけたら要注意です。
コックが手にしているものにも要注意。絶対にそれで何かやらかすつもりです。